長時間過ごすベッドだから、上手に選びたい
私たち人間は一生のうちの3分の1をベッドで過ごす生き物です。健常者でもベッドの選び方の上手下手によって腰痛に悩まされたり安眠できないことがあるものです。ましてや高齢者や障害者にあっては、快適なベッドを選ぶことは非常に重要なことです。最近ではさまざまなタイプのベッドが開発されていますから、ニーズに最も合ったものを選びたいものです。ある程度自力で起き上がったり横になったりできるのであれば、できるだけ低めのベッドを選ぶことをおすすめします。こうすれば、無理な力を入れずに起き上がることができます。起き上がりに介助が必要な場合などには、電動の介護ベッドがやはりいちばんです。電動ベッドであれば、手元のリモコンで簡単に「背上げ」や「高さ調節」をすることができます。また、「膝上げ機能」もあれば背上げをするときに身体が足の方にずれてしまうのを防ぐことができます。モーターは1つのものから3つのものまであり、障害の度合いや予算に応じて、さまざまなタイプの電動ベッドから好きなものを選ぶことができます。ベッド幅はゆとりのある100センチのものがベストです。これ以外にも、利用者の身体状況をポンプ操作パネルに入力しておくことによってマットレスの「硬さ」や「動作」はもちろんのこと、「厚さ」や「除湿レベル」までをも最適な条件に設定することのできる「アセスメント・フィッティングモード」を搭載したエアマットレス(体圧分散式マットレス)なども人気があります。高齢者や障害者の悩みのひとつに「床ずれ」がありますが、このエアマットレスを使用すれば床ずれのトラブルも解決することができます。価格は18〜20万円程度ですが、分割払いも可能です。また、介助なしで車椅子からベッドに移動したいという人には「トランスファーボード」も便利です。車椅子をベッドに直角に配置した際にすき間が生じますが、このすき間を埋めて移乗動作をサポートしてくれるのがトランスファーボードです。トランスファーボードの価格は4〜7万円程度が相場のようです。高さを調節できる機能が付いている空気枕なども揃えておきたいものです。枕に内蔵されたエアーバッグで高さを8センチ〜15センチまで調節することができ、素材として使われている高通気性反発ウレタンが熱気や湿気がこもるのを防いでくれます。また、遠赤外線による温熱効果と共に吸湿性や吸着性、消臭性にも優れた備長炭パイプも使われているので、快適な眠りを得ることができます。枕が合っていないと頚椎が圧迫されてしまい、肩こりやいびき、腰痛、全身の不調などを引き起こすことにもなりかねませんから、ベッドと同時に枕にも気を遣いたいものです。シーツや毛布なども、使い心地がさわやかで、しかも見ているだけで楽しくなるような快適なデザインのものを選ぶことをおすすめします。赤いパジャマを着て寝ると熱が上がり、水色のパジャマを着ると熱が下がると言われているほど、心理的な要因は大きいものなのです。介護ベッドは低価格でレンタルすることもできますから、まずはレンタルで使い心地を試してみて、納得した上で自分のベッドを購入するのもいいアイディアではないかと思います。
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